この記事ではマイクロ法人の会計ソフトについて解説していきます。

個人事業主で会計ソフトを使ってるけど、それじゃダメなの?
「個人事業主の会計ソフト」と「法人の会計ソフト」は別サービスです。



マイクロ法人する人は同じ会計ソフトでも個人事業主用と法人用で2つ契約する必要があります
個人事業主の会計ソフトとして御三家と言われる「マネーフォワード」「やよい」「freee」の3社とも法人向けの会計ソフトもリリースしています。



決算や年末調整を税理士に任せる場合は好きなものを選べばいいと思います。
税理士に依頼して仕訳だけを自分でやる場合、おすすめなのは個人事業主で使っているソフトと同じものを選ぶことです(使い勝手が一緒だから)。
法人の会計ソフトの料金は以下のようになっています(個人事業主版より高い…)。1人法人なので最安プランで大丈夫。
マネーフォワードクラウド会計 | 弥生会計オンライン | freee会計 | |
---|---|---|---|
最安プラン名 | スモールビジネスプラン | セルフプラン | ひとり法人プラン |
月額(税込) | 4,378円 | なし | 4,378円 |
年額(税込) | 39,336円 | 30,580円 | 39,336円 |
3社とも個人と法人のセット割はないため、「個人ではfreee、法人ではマネーフォワード」など全く別にしても損とかではありません。
会計ソフト単体ではマネーフォワードとfreeeの料金は完全に一緒で、やよいが結構安め。
↓会計ソフトの使い心地は(個人事業主版ですが)以下の記事で解説しています。
【徹底比較】会計ソフト3社の違い・どれがおすすめ?(マネーフォワード・freee・やよい)



自分で決算までやりたい人はどうやって選べばいいの?
ここからが本題。自力決算の場合はどのソフトを選ぶべきでしょうか?
自力決算の場合は会計ソフトに求める条件が何点かあります。
ソフトによっては他ソフトの契約が必要になる場合もあります。
年末調整や決算を全て自分で行う場合、マネーフォワード・やよい・freeeのどれを選ぶかで最終的にかかる費用は以下のように違ってきます。
マネーフォワードクラウド会計(スモールビジネス) | 弥生会計オンライン(セルフ) | freee会計(ひとり法人) | |
---|---|---|---|
価格(年払い) | 39,336円(一ヶ月無料) | 30,580円(1年目無料) | 39,336円(30日無料) |
申告ソフト(全力法人税の場合) | 23,980円(2年目以降11,000円) | 23,980円(2年目以降11,000円) | 23,980円(2年目以降11,000円) |
年末調整ソフト | 付帯サービスで可能 | 34,100円(1年目無料) | 付帯サービスで可能 |
コスト計(1年目) | 23,980円〜63,316円 | 23,980円 | 63,316円 |
コスト計(2年目) | 50,336円 | 88,660円 | 50,336円 |
その他 | ※1年実質無料キャンペーン期間あり | ※freee申告も使える |
この記事では以下について解説しながら、マイクロ法人で使う会計ソフトを決めるお手伝いをしていきます!
- マイクロ法人の会計はどんなことを行う必要がある?
- マイクロ法人の会計ソフトに必要な機能は?
- マイクロ法人におすすめの会計ソフト比較
是非最後までご覧いただき、会計ソフトを決めてくださいね!



個人的なおすすめはマネーフォワード。このブログでもマイクロ法人関係の解説は全部マネーフォワードでやっています。
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マイクロ法人の会計はどんなことをする?



マイクロ法人の会計は個人事業主の会計はどう違うの?



年末調整と法人税申告が主に違うところですね。
マイクロ法人の1年のスケジュールは以下のようになっています。


普段の仕訳業務はほぼ同じ
法人の会計の仕訳は個人事業主と同じことをすればいいと考えて大丈夫。



給与と社会保険料の仕訳がちょっとだけややこしいけどそれ以外は個人事業主と一緒。
これはもちろん会計ソフトで行うことになりますね。
【ちょっと面倒】マイクロ法人の社会保険料支払いと給与支払いの仕訳
年末調整は会計ソフトで行う
マイクロ法人では1/31までに、年末調整書類を出す必要があり、以下のような書類を作成します。
- 扶養控除等申告書
- 源泉徴収簿
- 源泉徴収票
- 給与支払い報告書(個人)
- 給与支払い報告書(総括表)
- 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表
- 源泉所得税納付書
これは給与計算などの労務ソフトで行うことになりますが、ソフトによっては会計ソフトのサービスに入っています。



マネーフォワードはこれら全部会計ソフトで出力できます。
法人税申告(決算)では別ソフトを使う
法人税申告というのは、確定申告の法人版のこと。



利益が出なければ70,000円支払うやつだね。
決算で提出する書類は以下です。
- 事業年度分の法人税確定申告書
- 課税事業年度分の地方法人税確定申告書
- 法人概況説明書
- 決算報告書
- 事業年度分又は連結事業年度分の道府県民税・事業税・特別法人事業税の確定申告書
- 欠損金額等及び災害損失金の控除明細書
- 事業年度分又は連結事業年度分の市町村民税の確定申告書
この法人税の申告はどの会計ソフトでも単体ではできないようになっています。
「全力法人税」や「税理士いらず」などの別ソフトを契約して使うことになります。



私は全力法人税をつかいました(Macにも対応している)。
私が行っているマネーフォワードを使ったルートでは、以下のような決算の流れになります。
- 会計ソフトで仕訳を全部行う
- 会計ソフトの「仕訳データ」を全力法人税にインポート
- 決算資料を全力法人税で出力して提出



決算は会計ソフトだけではできないってことね。
源泉所得税の報告や算定基礎届は会計ソフトは関係ない
前述の他で個人事業主にないタスクとしては「源泉所得税の報告」と「算定基礎届の提出」になります。



これは会計ソフトがなくてもできる作業なので今回無視でOKです。
マイクロ法人の会計に求められる条件
先に述べたマイクロ法人の会計で行うことに照らし合わせると、マイクロ法人が会計ソフトに求める機能は最小限で以下です。
- 仕訳表が作成できる
- 年末調整ができる



この条件をクリアできる会計ソフトを選べばいいってことね。
マイクロ法人におすすめの会計ソフト比較


ここからはマイクロ法人におすすめの会計ソフトの比較をしていきたいと思います。
- マネーフォワードクラウド会計(スモールビジネスプラン)
- 弥生会計オンライン(法人のセルフプラン)
- freee会計(ひとり法人プラン)



この御三家会計ソフトを比較してみましょう!
トータル価格で比較
3つのどのソフトでも仕訳と年末調整、どちらも行うことはできますが、料金が違ってきます。
マネーフォワードクラウド会計(スモールビジネス) | 弥生会計オンライン(セルフ) | freee会計(ひとり法人) | |
---|---|---|---|
価格(年払い) | 39,336円(一ヶ月無料) | 30,580円(1年目無料) | 39,336円(30日無料) |
申告ソフト(全力法人税の場合) | 23,980円(2年目以降11,000円) | 23,980円(2年目以降11,000円) | 23,980円(2年目以降11,000円) |
年末調整ソフト | 付帯サービスで可能 | 34,100円(1年目無料) | 付帯サービスで可能 |
コスト計(1年目) | 23,980円〜63,316円 | 23,980円 | 63,316円 |
コスト計(2年目) | 50,336円 | 88,660円 | 50,336円 |
その他 | ※1年実質無料キャンペーン期間あり | ※freee申告も使える |
会計ソフトだけで見れば「やよい会計オンライン」のセルフプランが最安かつ1年間無料で、初年度は申告ソフト代の23,980円で済むという破格の安さです。
ただし、弥生会計は2年目移行は会計ソフトに加え、年末調整用のソフト代も加算されて、一気に一番高額なソフトになっていきます。



使えば使うほど割高になっていくね…
マネーフォワードとfreeeは年末調整も会計ソフト付帯のサービスで行うことができ、価格は同じ。
さらにマネーフォワードは年額分のAmazonギフトカードが返ってくる実質一年目が無料のキャッシュバック的なキャンペーンもやっていることがあり、それを適用できればコスパは一位ということになります。
使用感で比較



法人の会計ソフトの使い勝手って個人のものと一緒?
個人事業主版も法人版も、会計ソフトの使い心地は変わりません。



やりかた、全く同じ。
使い心地は以下のようになっています。
マネーフォワードクラウド会計 | 弥生会計オンライン | freee会計 | |
---|---|---|---|
プラン | スモールビジネス | セルフプラン | ひとり法人 |
対応PC | ○Win・Mac | ○Win・Mac | ○Win・Mac |
口座連携入力 | 可能 | 可能 | 可能 |
クレカ連携入力 | 可能 | 可能 | 可能 |
手入力しやすさ | ◎ | ○ | ✕ |
自動仕訳便利さ | ○ | ○ | ○ |
請求書作成 | ○ | △Misoca使用・10通まで請求書無料見積もり・納品・領収書は無制限 | ○ |
使いやすさ・操作性 | ◎(慣れると速い) | △(画面遷移・別ウィンドウ多い) | ○ |
画面の見やすさ | ○ | △ | ◎ |
多機能性 | ◎ | △ | △ |
サポート体制 | ◎メール・チャット | △なし | ○メール・チャット |
マイクロ法人向き | ◎ | ○ | △ |
消費税申告対応 | ✕ | ○ | ○ |
使い心地は個人事業主用と一緒ですので、以下の記事も参考にしてみてください。
【徹底比較】会計ソフト3社の違い・どれがおすすめ?(マネーフォワード・freee・やよい)



個人事業主版と違ってfreeeでは最安プランでも消費税申告に対応しているね。
総括 マイクロ法人ではどのソフトがおすすめ?


まとめです。
マイクロ法人の会計ソフトは「仕訳」「年末調整」に使います。それぞれのソフトを選んだ場合にかかるコスト例は以下です(申告ソフトが「全力法人税」の場合)。
マネーフォワードクラウド会計(スモールビジネス) | 弥生会計オンライン(セルフ) | freee会計(ひとり法人) | |
---|---|---|---|
価格(年払い) | 39,336円(一ヶ月無料) | 30,580円(1年目無料) | 39,336円(30日無料) |
申告ソフト(全力法人税の場合) | 23,980円(2年目以降11,000円) | 23,980円(2年目以降11,000円) | 23,980円(2年目以降11,000円) |
年末調整ソフト | 付帯サービスで可能 | 34,100円(1年目無料) | 付帯サービスで可能 |
コスト計(1年目) | 23,980円〜63,316円 | 23,980円 | 63,316円 |
コスト計(2年目) | 50,336円 | 88,660円 | 50,336円 |
その他 | ※1年実質無料キャンペーン期間あり | ※freee申告も使える |
年末調整のサービスが別課金だと割高に
弥生会計オンライン(セルフプラン)は年末調整に対応していない(別ソフト契約)になるため割高になりますね。



どうしても使い慣れている弥生がいい!って人だけ選ぶといいね。
マネーフォワードは「マネーフォワード年末調整」で、freeeでは「freee人事労務」で年末調整ができます。
マイクロ法人の事業で消費税申告をするかどうか
最安のプランでも消費税申告に対応している会計ソフトは弥生会計オンライン(セルフプラン)かfreee会計(ひとり法人プラン)になります。
- インボイスに登録していない
- 個人事業主でもマネーフォワードを使っている
このような場合はマネーフォワードクラウド会計(スモールビジネスプラン)がおすすめです。



マネーフォワードを使ったやり方はこのブログのぜーんぶ解説しているので、わからない時も安心。
法人税の申告ソフトは別課金が必要
マネーフォワード・弥生・freeeのどのソフトも単体で「法人税申告」には対応していません。



法人税申告ソフトはどれを使えばいいの?
法人税申告ソフトにはお安めのものから、規模の大きな会社向けのお高いものまであります。
いろいろありますが、私は「全力法人税」をおすすめします。



同じ価格帯で「税理士いらず」というのもあるのですが、Mac非対応でした…。
「全力法人税」は最初に支払いをするのではなく、入力を全部済ませて帳票をダウンロードする最後の最後に一括して料金を支払う仕組み。



どうしてもうまくいかなかった場合にも払い損にならないのがいいところだね。
- 法人税申告ソフトはいつ契約すればいいの?
-
決算の際に使う段階になってから契約すればOKです。
- 「全力法人税」には「全力会計」という会計ソフトがありますが
-
全力会計は安く、全力法人税と同じ会社のものなので連携がスムーズだと思いますが、年末調整ができないのでマイクロ法人の会計ソフトとしてはおすすめしません。
私のおすすめはマネーフォワード
マイクロ法人の役員報酬・社会保険料の仕訳はちょっと複雑。
仕訳表の通りに入力できない画面のfreeeでは「仕訳がわかってもじゃあfreeeでどう入力すればそうなるのか」わからないというデメリットがあるのでそこだけは好きになれないです。



簿記に詳しくなくてもOKっていうfreeeだけど、ドツボにハマる場合もある…



マネーフォワードは消費税申告対応だとプランを上げなきゃいけないけど、たとえそうなってもマネフォ選んじゃうかもな。
弥生は一年目だけは安いけど、老舗だけあって画面遷移が多くて動作ももっさり感があります。



前提としてマイクロ法人で社会保険料節約できてるわけだし、自分にとって楽なソフト選んだ方がいいよね。
私は「マネーフォワードクラウド会計(スモールビジネスプラン)+全力法人税」で決算を行いました。
このブログでも法人の日々の仕訳から決算のすべてをマネーフォワードで解説しています。



「コギトは教員やめてみた。」のブログ記事でマイクロ法人の年末調整と決算できました!
こんな喜びのコメントもいくつもいただいていますので、迷っているかたはマネーフォワードに契約し、私の記事を参考にチャレンジしてみてください。







わかることであればコメント欄でお答えしますよ!



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