【徹底比較】個人事業主の確定申告ソフト３社の違い・どれがおすすめ？（マネーフォワード・freee・やよい）

この記事では、主に在宅でパソコンを使って仕事するフリーランス向けの確定申告ソフト（最安プラン）を比較していきます。

この記事では私コギトと同じ以下のような方を想定してお話していきます。

会計ソフトのブランドをどれにした方がいいのかなと迷っている人は是非この記事を参考にしてください！

↓それぞれのソフトを詳細にレビューした記事もあります
マネーフォワード確定申告（パーソナルミニプラン）の使いやすさ・レビュー・評判

やよいの青色申告オンライン（セルフプラン）の使いやすさ・レビュー・評判

freee会計（スタータープラン）の使いやすさ・レビュー・評判

確定申告ソフトは無料じゃダメなんですか？
【無料ソフトでもOK！？】フリーランスに最適な確定申告（青色）ソフト

↓マイクロ法人の会計ソフト比較はこちらの記事で解説しています。
【比較】マイクロ法人の会計ソフトの選び方！どれがおすすめ？（自力決算＆税理士依頼）

確定申告ソフト３社の比較表

最初に簡単にまとめ表にしてみました。

	マネーフォワード （パーソナルミニ）	弥生の青色申告 （セルフ）	freee （スターター）
価格 （月払い）	1,408円	月額なし	1,958円
価格 （年払い）	11,880円	11,330円	12,936円
無料お試し	1ヶ月無料	１年無料	30日無料
シェア率（個人事業主）	15.2％	53.6％	24.9％
対応PC	○Win・Mac	○Win・Mac	○Win・Mac
口座連携入力	可能	可能	可能
クレカ連携入力	可能	可能	可能
手入力の仕訳	高機能・効率的	まあまあ	欠点あり
自動仕訳便利さ	問題なし	ちょっと手間	問題なし
スマホ活用	できるけど手間	連携ができない	使いやすい
請求書作成	取引先15件まで	別アプリ使用	ソフト内で使用可能
確定申告書作成	自分で各項目入力	質問形式で進む	質問形式で進む
使いやすさ・操作性	慣れると速い	重い・画面遷移多い	普通
画面の見やすさ	普通	古くさい	きれい・わかりやすい
多機能性	多機能	普通	普通
サポート体制	良い	サポートなし	普通
簿記知識ない人向け	専門用語あり	普通	フレンドリー
簿記知識ある人向け	わかりやすい	わかりやすい	逆に使いにくい
消費税申告対応	なし	ある	なし
総合点 （◎の数）	７	5	5

【価格の比較】確定申告ソフト３社の違い

	マネフォ	やよい	freee
月額	1,408円	月額なし	1,958円
年額	11,880円	11,330円	12,936円

価格が最安なのは「やよい」のセルフプランで、11,300円/年です。

年額では次がマネーフォワードの11,880円/年で、一番高いのはfreeeで12,936円/年です。

しかし、「やよい」のセルフプランに月額プランはありません。

月額利用で一番安いのはマネーフォワードの1,408円/月になります。

【無料期間の比較】確定申告ソフト３社の違い

マネフォ	やよい	freee
1ヶ月無料	1年間無料	30日無料

無料期間はマネーフォワードは一ヶ月、freeeは30日間と大差ありません。

【基本性能の比較】確定申告ソフト３社の違い

確定申告を行うにあたっての基本性能はマネーフォワード・やよい・freeeの3社ともバッチリ備わっているので、問題ありません。

Windows・Macにも３社とも対応しています。

無料ソフトにはない口座・クレカ連携も問題なく行うことができます。

あわせて読みたい

【無料ソフトでもOK！？】フリーランスに最適な確定申告（青色）ソフト フリーランスの確定申告ソフトはみんなどうしてるんだろ？自分でエクセルでやってるって人もいるって聞くけど… この記事は無料ソフトと有料ソフトの違いについて解説し...

【使用感の比較】確定申告ソフト３社の違い

初期設定

3社ともチュートリアルなどが充実しているので問題なく行えます。

口座・クレジットカード連携設定

マネーフォワードやfreeeがページ内完結で連携でき、スムーズです。

やよいも問題なく連携できますがページ遷移や別ウィンドウが開き、ちょっと面倒な印象です。

自動連携による仕訳入力操作

マネフォ	やよい	freee
問題なし	ちょっと手間	問題なし

口座やクレカの収支を自動連携しておこなう仕訳は一年の作業の大半を占めるので重要ですね。

AIが勘定科目を推定してくれるので、マウス操作でポチポチ承認していくだけなのは3社とも同じ。

マネーフォワードとfreeeはスッキリした画面で、内容に問題がなければ「登録」をクリックするだけ。

やよいは取引の登録を「する」をクリックして、さらに「取引の確定」を押すという感じで、手間が２段階になっているので面倒だと思いました。

手入力による仕訳

マネフォ	やよい	freee
高機能・効率的	まあまあ	欠点あり

手入力は個人の財布やクレカで支払ったものなどを経費にする時に使います。

効率的に作業するのに一番適しているのはマネーフォワードです。

「簡単入力」「振替伝票入力」「仕訳帳入力」などいろいろな入力スタイルに対応しています。

特に毎日使う駐車場などの仕訳を大量に入力するのに「仕訳帳入力」はかなり便利。

やよいも「かんたん取引入力」と「仕訳の入力」があり、シンプルでわかりやすいです。

一方freeeは初心者にやさしく作ろうとしているので、他社の「かんたん入力」に該当する入力方法しかありません。

このfreeeの設計は初心者が会計ソフトを導入する時にはわかりやすいのですが、以下のようなデメリットがあります

• 2行にまたがる複雑な仕訳がより複雑になる
• 仕訳がわかっても入力方法がわからなくなる

例えば売上10,000円のうち、1,000円を手数料にするなどの場合、マネーフォワードややよいは一回の仕訳で登録ができますが、freeeだと２回入力することになります。

またこのような複雑な仕訳はネットで調べることも多いですよね。

仕訳がわかったとして、マネーフォワードややよいでは仕訳の表そのままの見た目で入力ができますが、freeeではfreeeの様式に当てはめてどう入力するか考えなくてはなりません。

仕訳がわかってもfreeeではどうやって入力すればいいのかがわからない、ということが起こります。

家事按分

自宅で仕事をする人が電気代などを「個人使用」と「事業使用」で分けて一部を経費にできるのが按分設定です。

マネーフォワード・やよい・freeeともに割合を設定すれば自動計算をしてくれる点で便利です。

やよいとfreeeは確定申告の作業で確認画面があり登録忘れがないのに対して、マネーフォワードは確認画面がなく、忘れてしまう可能性があって、注意が必要でした。

固定資産登録

パソコンなど10万円以上のものを購入すると基本的にその年に全て経費にできません。決められた耐用年数で「減価償却」を行うことになります。

固定資産を購入すると、「購入時の仕訳」と「減価償却の仕訳」の2つの仕訳が必要ですが、やよいでは固定資産の登録をすると、この２つの仕訳を一度にやってくれます。

マネーフォワードとfreeeはこれらを別々に行う必要があり、固定資産を登録をするだけで満足し、購入時の仕訳を漏らしてしまいがちでした。

スマホの活用

マネフォ	やよい	freee
できるけど手間	自動連携できない	使いやすい

スマホアプリはfreeeが圧倒的に便利です。

口座・クレカの連携データをポチポチと登録していくだけで、スマホで仕訳ができるようになっています。

マネーフォワードでも自動連携仕訳ができるのですが、freeeが１クリックで登録できるのに、マネーフォワードは３〜４タップくらい必要で時間がかかります。

「やよい」はそもそも自動連携の登録がスマホではできません。

仕訳の手入力はどのソフトでもスマホでできますが、PC作業に比べて圧倒的に効率が悪いため、おすすめしません。

レシート撮影も枚数制限（マネフォもfreeeも月５枚まで）や手間の問題（やよいはPCも必要）で、それぞれの最安プランでは使えないです。

確定申告書作成・送信

マネーフォワード	やよい	freee
自分で各項目を入力	質問形式で進む	質問形式で進む

やよいやfreeeは「家族はいますか？」「生命保険に入っていますか？」などとわかりやすく聞いてくれ、「はい」と選択するとその項目だけ入力画面が現れる設計になっているので、どこを入力すればいいのかがハッキリします。

マネーフォワードはちょっと塩対応。流れにそって入力できるようにはなっていますが、自分で項目を選んで入力をしなければいけません。

マネーフォワードは簿記や税金の用語がそのまま出てくるため、最初ウッとなりますが、「今後簿記や税金の知識をつけていきたい」と思っている人はマネーフォワードを使っていくことで知識をつけていくことができると思います。

確定申告書の送信については以下のようになっています。

やよいとfreeeはソフト内から申告可能なのに対し、マネーフォワードはダウンロードした確定申告書のデータをe-Taxに入って提出しなければいけないという若干の手間があります。

ある税理士さんは、決算書までを会計ソフトで作り、確定申告書の作成と提出は「国税庁の確定申告書等作成コーナーでやるのがいいよ」と言っていました。
外国税額控除などのニッチな申請はすみずみまで会計ソフトが対応していないそうです。
（実際外国税額控除は明細を提出する必要があるのですが、会計ソフトではやってくれないので自作が必要。作成コーナーでは明細書まで作成ができます）
このブログではこの方法を使った確定申告方法を解説しています
フリーランスの確定申告の手順完全まとめ

【使いやすさ・操作性の比較】確定申告ソフト３社のの違い

マネフォ	やよい	freee
慣れると速い	重い・画面遷移が多い	普通

使いやすさや操作性で言うと、マネーフォワードが優れています。

マウスなして爆速で仕訳が入力できる「仕訳帳入力」のような機能はやよいやfreeeにはありません。

またマネーフォワードの勘定科目の入力は「漢字」「ひらがな」「アルファベット」どの文字で打っても予測表示されて便利です。（「げん」「現」「gen」と入力すると「現金」が表示される）

また家計簿アプリとして有名な「マネーフォワードMe」を使っている方は連携もでき、家計簿に入力されたものを確定申告の仕訳として、会計ソフトに送信することができるので、これも便利です。

【見やすさの比較】確定申告ソフト３社の違い

マネフォ	やよい	freee
普通	古くさい	きれい・わかりやすい

freeeの画面はとても見やすいです。

【サポートの比較】確定申告ソフト３社の違い

マネフォ	やよい	freee
良い	サポートなし	普通

最安プランで比較すると、サポートはマネーフォワードが一番です。

マネーフォワードは画面右下に常にチャットボットが表示されていて、さらに人間オペレーターにすぐやりとりすることもできます。

freeeはチャットボットがどこにあるのかちょっとわかりにくかったのと、人間オペレーターとやりとりするには一旦チャットボットとやり取りをしなければいけない仕組みになっています。

やよいは「セルフプラン」の読んで字のごとく、サポートはありません。

会計ソフト・あなたにはどれがおすすめ？

XなどSNSでの口コミを見てみると、評価は千差万別。使う人が持っている知識や性格などにソフトがマッチしているのかが大事みたいです。

マネーフォワードはコスパ最高・効率重視の人におすすめ

マネーフォワードは以下のような人におすすめです。

マネーフォワードはfreeeに比べてスマホアプリは活用しにくいのですが、基本確定申告はPCでするもの。

パソコンでなるべく速く確定申告を終わらせたい！と考えている人にとってはマネーフォワード一択になります。

専門用語がそのまま出てくるので最初わかりにくいですが、簿記や税金の知識をつけたい方にはおすすめですし、すでに知識を持っている人には逆にわかりやすいソフトです。

また家計簿アプリ「マネーフォワードMe」と連携して家計簿の支出を仕訳に飛ばすこともできます。

値段も月額なら最安で、年額にしても１番のやよいと年額500円程度の違い。

コスパで言えば最高と言えるでしょう。

やよいは最安値で契約したい人・消費税申告したい人向け

やよいは以下のような人におすすめです。

やよいは年会費が最安であり、かつ最も下位のセルフプランでも消費税申告に対応しているというサービス面での良さがあります。

また老舗ソフトであり、使っている人も多いことから、周囲のフリーランス仲間にやよいのユーザーがいる可能性も高く、情報交換ができます。

ただ古くからあるソフトだけに画面が古びていたり、ちょっと動作がもっさりしているところがデメリットになります。

freeeは「簿記なんて見たくない」人向け

freeeは以下のような人におすすめです。

freeeは初心者向けの会計ソフトといって良いです。

見た目がとてもわかりやすいことと、スマホで仕訳作業を進められるのが○です。

ただ、確定申告がそんなに苦手なら人に任せたほうがいいのでは、とも思うところ。

例えば税理士ドットコムのようなところであった税理士さんを選ぶのも一案です。

freee一番のネックは仕訳手入力の画面。前述したように複雑な仕訳の場合、余計に処理がややこしくなる可能性があります。

価格も３つの会計ソフトの中では一番高額です。

まとめ 総合点はマネーフォワード

ソフトの使い心地やデザインの好みはあると思いますので、どれが良いかは自分の判断かと思いますが、あえてここで総合点をつけるとするならマネーフォワード クラウド確定申告です。

やよいは安くて消費税対応だけど、動作重いしなぁ…。

freeeはオシャレでスマホは便利だけど、仕訳入力がなぁ…。

コスパ・機能性・サポートなどを考えるとマネーフォワードに軍配があがると考えました。

税理士さんも多く勧めているソフトがマネーフォワードなのもうなづけます。

自分が加入しているオンラインサロン内で税理士の方の多くに「どの確定申告アプリを使うのがいいか」と質問に答えてもらう機会があったのですが、ほとんどの人がマネーフォワードでした。

今後事業が拡大して税理士に会計を任せたい時にも頼みやすいのはマネーフォワードと言えそうです。

このブログでは、仕訳の仕方や確定申告のすべて、マイクロ法人の運営など、全てマネーフォワードを使って解説しています。

もしわからないことがあれば、答えられる限りで答えますので、是非コメントをください。

あわせて読みたい

フリーランスの確定申告の手順完全まとめ（青色申告65万円控除） さあ、ついに確定申告をやっていくぞ！ この記事ではフリーランスの確定申告（青色申告65万円控除）の流れについて最初から最後までまとめています。 自分はマネーフォ...

あわせて読みたい

フリーランスが初めての確定申告に向けて準備しておくこと４つ（個人事業主・経費のきほん） フリーランスになって、とりあえず仕事はやってるけど、確定申告についてなんにも調べてなくてやばい。日常ってなんかやっておくことあるの？ 確定申告は１月〜１２月ま...

↓それぞれのソフトを詳細にレビューした記事あります
マネーフォワード確定申告（パーソナルミニプラン）の使いやすさ・レビュー・評判

やよいの青色申告オンライン（セルフプラン）の使いやすさ・レビュー・評判

freee会計（スタータープラン）の使いやすさ・レビュー・評判