この記事ではマイクロ法人設立後の法人銀行口座開設について解説します。
法人口座って必要?個人口座とどう違うの?
- 法人口座は審査があり、簡単には通らない
- 作っておくことで運用面や信用面でプラスになる
- 必ず作らないといけないわけではない
法人口座はマイクロ法人に必須ではないです。実際個人口座で代用しても運営はできてしまいます。
しかし、法人を名乗っておきながら取引先に代金を振り込んでもらう時に個人口座を提示すると不安がられてしまうこともあります。
私は口座を開設しましたしできるなら開設することをおすすめします。
しかし、法人口座は個人口座と違って、審査があるのでそう簡単には開設できません。
結論だけ先に言ってしまうと、設立したてのマイクロ法人におすすめの法人口座は以下です。
- GMOあおぞらネット銀行(一番おすすめ!)
- PayPay銀行
- 楽天銀行
- ゆうちょ銀行
審査に通るかわからないのでこのうちから複数を申請してみると良いです。
マイクロ法人設立の準備を進めている人はこの記事を読んで、
- 法人口座を作るべきか、どの銀行にすればいいのか
- 口座開設の準備、申請の方法
- マイクロ法人にピッタリの法人口座と審査に通る方法
を押さえておきましょう。初めて法人口座を作る人には不明な点も多いと思いますので解説します。
- 大学院修了後教員採用試験不合格で一年浪人の後、合格
- 音楽教員として18年勤める
- 職場での人間関係や働き方に疑問を感じ、人生のこれからについて考え直す
- 2020年コロナがきっかけで副業を始める、2021年には副業収入6桁超え
- 教員を辞めることを決意、2023年3月に退職、5月には公務員時代の月収を超える
- 現在フリーランスをしながらマイクロ法人2期目
法人口座と個人口座は何が違うの?
法人口座と個人口座の基本的な違いは、口座の名義人です。
個人口座は、名前の通り個人が所有する口座ですから、口座名義は自分の名前になります。
一方、法人口座は法人が所有するものですので、口座名義は会社名になります。
顧客が振り込みをするときも自分の名前ではなくて会社名で振り込みをします。安易に自分の名前を知らされず、いいですよね。
ちなみに個人事業主が持つビジネス口座というのもありますが、これは法人口座ではありませんので間違わないようにしましょう。
- 個人口座:名義は個人の氏名
- 個人ビジネス口座:名義は個人の氏名でプラスして屋号も入れられる
- 法人口座:名義は会社名
マイクロ法人で法人口座を作るメリット
マイクロ法人で法人口座をつくるメリットは以下があります。
取引先や顧客の信用が得られる
法人として運営しているのに、口座が個人のものだと、請求書に書かれている振込先が個人名になります。
えっ、会社さんなのになんで人の名前なの?誰?
個人口座だと顧客に「この会社大丈夫かな」と思われてしまうこともあります。ビジネスには信用がとても大事。
「銀行の審査に通った法人である」ということは一つのステータスになりますよね。
法人のクレジットカードが作成できる
法人クレジットカードが作れるのも利点です。
そもそも法人クレジットカードは法人の口座がないと作れないもんね。
ただし法人口座を開設するとデビットカードが付帯する銀行があります。
小規模なマイクロ法人の運営だとクレジットカードなしでもデビットカードで十分な場合もあります(自分は今のところデビットカードで問題なく運営できています)。
税務調査などの際にも怪しまれない
税務調査は小規模なマイクロ法人にはほぼ入らないと思いますが、無駄に怪しまれるのは避けたいものです。
法人で個人口座を使用していると、プライベートを混在させているのではないかと疑われる可能性も出てきます。
その点、法人口座なら法人のお金だけを扱ってる前提だから疑問持たれることも少ないよね。
社会保険の引き落としが可能
マイクロ法人で月に必ず発生する社会保険料の支払いですが、以下の3パターンの支払い方法があります。
- 銀行に行って振込用紙で直接支払い
- Pay-easyでの送金
- 銀行自動引き落とし
個人口座からの引き落としはできません。
毎月支払う社会保険料をわざわざ銀行に行くのは避けたいもの。銀行口座から自動引き落としができる銀行を選びたいものですね。
ただし法人口座といっても全ての銀行が社会保険料の引き落としに対応しているわけではありません(後述)。
法人は個人口座だけで運営できないの?
法的には、法人としての活動を遂行するための特別な「法人口座」を持つ必須要件はありません。
ぶっちゃけ「法人の取引にだけ使う個人口座」を用意すれば代用はできます。
実際、法人銀行口座を開設するにしても登記完了後になるので、法人銀行口座ができる前に支払いや売り上げが発生し一時的に個人口座で法人のお金を管理することはあるあるです。
しかし、「法人口座を持つメリット」で解説したことの裏返しで、法人の運営を個人口座で行うのは以下のようなデメリットがあるのでなるべくなら法人口座を持った方が良い、ということになります。
- 法人クレジットカードは持てない
- 取引先や顧客から信頼を得られず、仕事のチャンスを逃す
- 個人口座からは社会保険料の引き落としはできない(Pay-easy(ペイジー)送金は可能)
マイクロ法人の法人口座を選ぶ基準
じゃあマイクロ法人の法人口座はどこで開設するのが良いの?
マイクロ法人に最適な法人口座の条件は以下があります。
- マイクロ法人でも審査に通りやすい銀行
- 口座維持手数料無料・振り込み手数料が安い
- 社会保険料の支払いに便利
審査に通りやすいネット銀行やゆうちょ、信用金庫等
新規設立のマイクロ法人は、メガバンクなどの大手銀行の審査にはまず通りません。
そのため、ネット銀行やゆうちょ、信用金庫などの口座開設をチョイスすることになります。
昔から長く給与を振り込んでいた地元の信用金庫やゆうちょなら審査に通る可能性が高まるみたいですけど。
口座維持手数料無料&振り込み手数料が安い
法人口座には口座維持手数料が高いものも結構ありますので無料のものをまずはチョイスします。
また取引が多い法人にとって、振り込み手数料は大きな出費となります。
低い手数料の銀行を選ぶことで、コスト削減が期待できます。
出金の取引が多いビジネスの法人の場合は手数料がバカにならないので、コストをよく吟味してから選びましょう。
振込手数料の安さといったらネット銀行は強いよね。
Pay-easy(ペイジー)が使えるか、社会保険料の引き落としに対応している
マイクロ法人で唯一月に必ず発生する支払いが「社会保険料の支払い」です。
月末に社会保険料の通知が送られてくるので、月をまたがないように支払う必要があります。
支払いの方法は前述の通り3パターン。
- 銀行に行って振込用紙で直接支払い
- Pay-easyでの送金
- 銀行自動引き落とし
毎月銀行の窓口で収めるのはとても面倒ですよね。
社会保険の引き落としに対応している銀行か、社会保険料をネット経由で支払うことができるPayeasy(ペイジー)に対応している銀行を選びましょう。
Pay-easy(ペイジー)とは、様々な公的支払いができるシステムのことで、銀行ATMやネットバンキングを操作することで支払いを済ませることができます。マイクロ法人の社会保険料も銀行やATMに行かなくても、ペイジーを使えば自宅から支払うことができるわけです。
銀行直接とかペイジーだと封書の通知が手元にないと払えない仕組みなので、月末に旅行に行けないというデメリットが。
絶対口座引き落とし対応の銀行がいい…
マイクロ法人におすすめの法人口座
前述したマイクロ法人の口座選びの条件は以下です。
- マイクロ法人でも審査に通りやすい銀行
- 口座維持手数料が無料&振り込み手数料が安い
- 社会保険料の支払いに便利(自動振替orPay-easy使用可)
上の条件をクリアする法人銀行は現段階で4つしかありません。
- PayPay銀行
- 楽天銀行(固定電話必須)
- GMOあおぞらネット銀行(一番おすすめ)
- ゆうちょ銀行(社会保険料引き落としにも対応)
この4つの銀行を比較すると以下になります。
銀行名 | 口座維持手数料 | 社会保険料支払い | 振り込み手数料 | デビットカード付帯 | ポイント還元率 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
同行他支店3万未満 | 同行他支店3万以上 | 他行3万未満 | 他行3万以上 | |||||
PayPay銀行 | 無料 | Payeasy | 55円 | 55円 | 160円 | 160円 | ○ | 0.2% |
楽天銀行 | 無料 | Payeasy | 52円 | 52円 | 150円 | 229円 | ○ | 1.0% |
GMOあおぞらネット銀行 | 無料 | Payeasy 口座振替 | 無料 | 無料 | 145円 | 145円 | ○ | 0.5〜1.0% |
ゆうちょ銀行 | 無料 | Payeasy 口座振替 | 100円 | 100円 | 165円 | 165円 | ○ | 0% |
私も同じ審査書類を複数の銀行に出したのですが、審査に通るところと通らないところがありました。
口座開設を急ぐ人は複数に申請を出すことをおすすめします。
楽天銀行は固定電話番号が必須らしいので、私は申請すらできませんでした。
PayPay銀行はなんと審査落ち。
審査に通った【GMOあおぞらネット銀行】
最初はGMOあおぞら銀行は社会保険料の口座振替に対応していませんでしたが、なんと2024.4〜口座振替に対応する唯一のネット銀行になりました!
これで「月末は在宅」という縛りプレイがなくなった✨
審査は通りやすく、口座維持手数料は無料、振込手数料は最安クラス、ポイント還元率も高め。
加えて社会保険料支払いが口座振替可能なGMOあおぞらネット銀行 が今現在最強のマイクロ法人用口座と言えます。
- 審査に通りやすくネット完結で申請可能
- 口座維持手数料無料
- 他行振り込み手数料も最安クラス
- 24時間・365日振込可能
- 社会保険料の口座振替がネット銀行で唯一可能
マイクロ法人の法人口座として今のところ総合力ぶち抜きナンバーワン。
GMOあおぞらネット銀行の開設方法(注意点あり)については以下の記事で詳しく書いているのでそれを見ながら申請することをおすすめします。
【GMOあおぞらネット銀行】マイクロ法人に最適な法人口座(注意点・開設方法と審査に通るコツ)
まとめ マイクロ法人の口座は複数申請しよう
マイクロ法人としての口座開設は審査がなかなか簡単にはいかないことが考えられます。
私は結果GMOあおぞらネット銀行1行しか審査に通過しませんでしたが。
人によってはGMOがダメで他の銀行は通過という逆パターンもあると思いますので、同時に数社申請してみることをおすすめします。
口座開設を急いでいる人は特にね。
マイクロ法人の法人口座選びのポイントをおさらいしておきましょう。
- マイクロ法人でも審査に通りやすい銀行
- 口座維持手数料が無料&振り込み手数料が安い
- 社会保険料の支払いに便利(自動振替orPay-easy使用可)
審査が厳しくないネット銀行で、固定電話もいらない、という条件で一番手軽なのはペイペイ銀行かGMOあおぞらネット銀行になりますのでこの辺からトライすることがおすすめ。
ネット銀行なら基本的に口座開設を申請するのに実店舗まで出向くということもありませんので楽です。
中でもGMOあおぞらはネット銀行はネット銀行中唯一社会保険料の口座振替に対応しているため、外さずに申し込みましょう。
- GMOあおぞらネット銀行 (一番おすすめ)
- PayPay銀行
- 楽天銀行
- ゆうちょ銀行
これを読んでいるあなたが無事法人口座の開設ができますように!
今回は以上です!
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